事業をはじめるなら法人口座開設は必須、おすすめは無料でデビットカードが使えるジャパンネット銀行

お店の開業やフリーランスなど個人事業を始めようという方、すで個人事業主になった方で銀行の法人口座をお持ちでない方は、早急に事業専用の法人口座を開設しましょう。

事業専用の法人口座を開設することで得られるメリットは大きくこの2点です。

  1. 屋号を口座名にできる(正確には屋号+個人名)
  2. 業務効率が飛躍的に向上する

これらのメリットについて詳しく見ていきましょう。

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屋号を口座名にできる

法人用の口座なら屋号を振込先として案内できますので、取引先やお客様に信頼感を与えることができますし、個人名を表記することやプライベートの口座番号を知られずに済みます。

正確には「屋号+本名」が口座名になりますが、請求書などに記載する口座名としては屋号部分の表示だけで振込ができます。

ちなみに口座名として使える屋号は税務署に提出した開業届に記載した屋号です。

余談ですが、私は個人事業の開業届は「開業freee」で行いました。

氏名や住所などを入力すると提出書類に加え最寄りの税務署宛のラベルシールまで、印刷できてしまいますので、あとは印鑑を押した書類を封筒に入れて宛名と切手を貼ってポストに投函するだけという、驚くほどあっけなく簡単に開業できてしまいました。

しかも無料で利用できるという素晴らしいサービスです。

業務効率が飛躍的に向上する

法人口座で事業でかかるお金を管理すれば、事業とプライベートのお金が明確に切り分けられますので、これだけで経理業務がかなり楽になりますが「クラウド会計ソフト」を導入すれば業務効率を飛躍的に向上させることができます。

クラウド会計ソフトとはインターネットのブラウザ上で提供される会計ソフトのため、ソフトを購入してインストールする必要がなく、PCやスマホからすぐに使い始めることができます。

Gmailなどのアカウントを連携させることもできますので、新たに専用のアカウントを作る必要もありません。

クラウド会計ソフトに法人口座のインターネットバンキングを連携させると、ソフトが自動的に入出金明細を取得し自動で仕分けをしてくれるようになります。

また事業用のクレジットカードを連携すれば経費で購入した明細を自動で反映できたり、現金で購入したもののレシートを撮影すれば簡単に明細に追加できたりと、日々の経理業務にかかる時間が日に10分とかで済ませられる程になります。

また、日々の経理業務だけでなく、請求書の発行や資金繰りの管理、損益計算書や貸借対照表なども簡単に作成できますし、特に確定申告については、確定申告書B、青色申告決算書など税務署に提出するフォーマットで印刷したり、e-TAXと連携させることもできます。

「Time is Money」、経理業務にかかる時間を事業発展のために使えることのコストパフォーマンスは計り知れないと思います。

私は「freee」を使っています。

無料から使える会計ソフト「freee(フリー)」

弥生会計オンライン、MFクラウド会計も試してみましたが、相性もあるのかもしれませんが圧倒的に使いやすいです。

私のような経理の知識がゼロの人間でも直感的に操作でき、ヘルプも充実しているのでわからないことがあったときにはヘルプを見ると大抵のことは解決できます。

その他のメリットとして、税理士に相談する際にプライベートなお金の動きを見られなくて済むなどというのもありますね。

個人事業主が開設できるのは「営業性個人」向け口座

法人口座には個人事業主向けと法人向けの2種類があり、これらは全く異なるものです。

法人口座は会社の設立など事業を法人化した後に申し込めるもので、個人事業主の方が申し込めるのは「営業性個人用の口座」です。

口座開設に際して事前に税務署に「屋号を記載した開業届」を提出しておく必要があります。

法人口座の開設は簡単ではない

個人用の口座なら免許証と印鑑くらいあればすぐに開設できますが、営業性個人用口座の場合はそうはいきません。

銀行側にしてみれば、本名を明かさなくて済む営業性個人用口座は振込詐欺や投資勧誘詐欺など法令に反する業務に利用されるリスクがありますので仕方のないところはありますが、開業届をはじめ屋号や事業内容が分かる書類などを提出した上で、審査が通ってからの開設になります。

また、大きな融資などにつながらないためか特にメガバンクなどは「営業性個人用の口座」の開設にはあまり積極的ではない感じです。

「営業性個人用の口座」でおすすめはジャパンネット銀行

「営業性個人用の口座」を開設するならネット銀行です。

ネット銀行といえば住信SBIネット銀行を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、残念ながら住信SBIネット銀行は屋号名義での口座の申込は受け付けていません。

個人事業主の営業性個人用口座を積極的に受け付けているネット銀行の代表格はジャパンネット銀行と楽天銀行です。

ジャパンネット銀行であればYahoo!ショッピング、楽天銀行は楽天市場がありますのでそれぞれ出品しているショップの個人事業主を意識している部分もあるのではと思います。

両銀行を色々と比較した結果として私がおすすめするのはジャパンネット銀行です。

おすすめする理由は以下の通りです。

  1. ATM引出手数料が安い
  2. 振込手数料が安い
  3. インターネットバンキングの利用料が無料
  4. クラウド会計ソフトfreeeと相性がよい
  5. 審査なしでVisaデビットカードが使える

特に5のJNB Visaデビットが無料で利用できるメリットはかなり大きいと思います。

ATM引出手数料が安い

ジャパンネット銀行のATM手数料(引出し・預入とも)は毎月最初の1回は金額に関わらず無料2回目以降も3万円以上なら無料ですが、3万円未満の場合162円(ゆうちょATMのみ324円)かかります。

楽天銀行の場合、金額・回数にかかわらず以下のATM引出手数料がかかります。

  • セブン銀行、イオン銀行、ステーションATMPatsat:210円
  • イーネットATM、ローソンATM、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行、VIEW ALTTE(ビューアルッテ)ATM:270円

ATM引出しはジャパンネット銀行の方が断然お得です。

楽天銀行の場合はビジネス用のキャッシュカードを発行するのに1,100円(税込)がかかりますので、楽天銀行はATMの利用を想定していないようです。

事業の中で現金を引き出す機会は結構あるのではと思いますので手数料がかからないのは大きなメリットですよね。

振込手数料が安い

以下は他行宛の振込手数料を比較したものですが、ネット銀行なら振込手数料がメガバンクよりもかなり安く設定されています。

3万円未満 3万円以上
三菱東京UFJ銀行 540円 756円
みずほ銀行 540円 756円
ゆうちょ銀行 216円 432円
ジャパンネット銀行 172円 270円
楽天銀行 165円 258円

※ゆうちょ銀行は5万円未満と5万円以上の振込手数料です。

振込手数料については楽天銀行が一番お得な設定ではあります。

仕入代金など定期的に取引先に振込がある方にとってはこの差はかなりのインパクトが有ると思います。

インターネットバンキングの利用料が無料

個人口座の感覚からするとインターネットバンキングはタダというのが当たり前の感覚かもしれませんが、法人の場合ネット銀行以外は月額利用料がかかるケースの方が多いです。

  • みずほ銀行「みずほビジネスWEB」:月額3,300円(税込)
  • 三菱東京UFJ銀行「BizSTATION」:月額1,728円(税込)
  • りそな銀行「りそなビジネスダイレクト(Mini)」:月額2,200円(税込)

大体月に2~3,000円とかのコストがかかりますが、法人向けインターネットバンキングの場合複数の担当者が利用するための権限設定などもあって、個人向けに比べ高機能だったりセキュリティ面の問題等もあり仕方ない部分もあるのかとは思います。

というわけで、実は法人向けインターネットバンキングが無料で利用できるだけでも結構なメリットだったりします。

楽天銀行、ゆうちょ銀行もインターネットバンキングは無料で利用できますが、楽天銀行の場合はビジネス用のキャッシュカードを発行するのに1,100円(税込)かかります。

クラウド会計ソフトと相性がよい

ネット銀行ですのでクラウド会計ソフトとの連携は非常にスムーズです。

特にfreeeはジャパンネット銀行とAPI連携していますので、ログインIDやパスワードをfreeeに登録することなく入出金明細が連携できるので、セキュリティ的にも安心して利用できます。

入出金明細はもちろんVisaデビットの利用明細もfreeeに自動連携できますので経費管理もスムーズになります。

余談ですが、ジャパンネット銀行ではfreee会員専用のビジネスローンが用意されていたりもしますので、freeeを使っていると銀行からの借り入れも行いやすくできるかも知れません。

審査なしでJNB Visaデビットカードが使える

ジャパンネット銀行に口座を開設すると個人法人を問わず、発行手数料も年会費も無料でJNB Visaデビット付キャッシュカードが発行されます。

ちなみに楽天銀行の場合、個人ビジネス口座のキャッシュカードにデビット機能は付いておらず、しかも発行はオプションで発行手数料1,100円(税込)がかかりますので、この点もジャパンネット銀行の方が優れていますね。

JNB Visaデビットカードとは

Visaデビットカードとは、Visa加盟店でクレジットカードのように支払いに利用できるもので、クレジットカードとの違いは利用すると即時にジャパンネット銀行の預金残高から引き落としになるという点です。

ATMで現金を引き出すことなく現金払いのように使えますので利便性が高く、またATMからお金を引き出してプライベートのお金とごっちゃになるということもありません。

預金残高の範囲でしか利用できないため、クレジットカードのように使いすぎるという心配もないので、経費節減にも役立てそうです。

利用限度額は1日あたり500万円

利用限度金額は1日500万円と個人向けのカードの比べ高い設定となっています。

商品の仕入れや海外出張などの際に多額の現金を持ち歩くことなく決済できます。

店舗だけでなくネットショッピングにも利用可能

街の店舗だけでなく、インターネットショッピングでも利用できます。

使い方は支払い方法に「クレジットカード払い」を選んでカード番号覧にVisaデビットのカード番号や有効期限等を入力する形になります。

VISA認証サービス(3-Dセキュア)に対応しているショップの場合、トークンに表示されるワンタイムパスワードが使えますので、なりすまし防止につながります。

キャッシュバックモール掲載ショップで1%現金還元

Visaデビットの利用でポイントは付きませんが、「キャッシュバックモール」掲載ショップで利用すると代金の1%がキャッシュバックされます。

事業で使う場合ならポイントよりも現金の方がありがたいですよね。

YAHOO!ショッピングやビックカメラ、セブンネットショッピングなども参加していますので、業務で使うOA用品や備品などもお得に購入できます。

キャッシュバックモール

ジャパンネット銀行×ASKUL「JNBビジネスサポート」が使える

ジャパンネット銀行がASKULと提携したオンラインショッピングサイト「JNBビジネスサポート」が用意されています。

マイカタログを使えば消耗品などの購入がスムーズになりますし、アスクルスイートポイントが1%上乗せになったりしてOA用品などがお得に購入できます。

海外で使えるだけでなく海外ATMで現地通貨が引き出せる

JNB Visaデビットなら海外のVisa加盟店でももちろん利用できますし、買い物の後でインターネットバンキングで明細をチェックすれば、現地レートから換算した日本円も表示されますので、いくら使ったのかが日本円でわかります。

また「VISA」「PLUS」マークがある海外ATMで預金口座から現地通貨が引き出せます。

金利も出金手料もかかりませんので、海外出張などで急に現地通貨が必要なった場合はもちろん、あらかじめ現地通貨に両替しておく手間も省けます。

第三者不正使用保険付帯(1口座あたり年間500万円)

JNB Visaデビットには、年間500万円までの「普通預金口座不正使用保険」という第三者不正使用保険が付帯していますので、現金にはない安心感があります。

ジャパンネット銀行のビジネスアカウント・営業性個人口座の申込の流れ

口座開設までのステップはこんな感じです。

  1. 申込みフォームから入力
  2. 必要書類提出
    ※具体的な業務内容が確認できるホームページがあり開業後半年を経過している場合は提出不要です。
  3. ジャパンネット銀行側の審査
  4. JNB Visaデビットカード、トークンの受取り(簡易書留)
  5. トークン利用登録

申込完了、書類到着時、口座開設完了時にメールが届くので状況が把握できます。

必要書類の提出からカードが届くまでおよそ2~3週間かかります。

口座開設についての詳細は公式サイトにてご確認ください。

申込必要書類について

ジャパンネット銀行にビジネスアカウント(営業性個人口座)を開設するには、以下の資料が必要となります。

  1. 本人確認書類
  2. 業務内容が確認できる資料

本人確認書類

本人確認書類として提出するのは以下のいずれかです。

  1. 運転免許証(住所変更がある場合は裏面も)のコピー
  2. 個人番号(マイナンバー)カードのコピー
  3. パスポートのコピー(写真および住所のページ)
  4. 各種健康保険証のコピー(本人の氏名、生年月日、住所のページ)
  5. 住民基本台帳カードのコピー(顔写真とQRコードの印字があるもの)
  6. 住民票の写し(発行日より6ヶ月以内の原本)
  7. 印鑑証明書(発行日より6ヶ月以内の原本)
  8. 各種年金手帳のコピー補助資料(原本)
  9. 各種年金手帳のコピー+補助資料(原本)
  10. 身体障害者手帳を含む各種福祉手帳のコピー+補助資料(原本)

※補助資料(原本)は以下のいずれかの原本で「お申込者ご本人の氏名」「現住所」「領収日付(口座振替可)」の3点が確認できるものです。

  • 国税または地方税の領収証または納税証明書
  • 社会保険料の領収証
  • 公共料金の領収証
  • 電気、ガス、水道、電話(携帯電話、スマートフォンを含む)、NHK料金の領収証

業務内容が確認できる資料

業務内容が確認できる資料はホームページの有無や開業後の期間によってことなります。

具体的な業務内容が確認できるホームページがあり開業後半年を経過している方

申込の入力画面にホームページのURLを入力するだけでOKです。

具体的な業務内容が確認できるホームページがあり開業後半年以内の方

申込の入力画面にホームページのURLを入力し、以下の書類のうちいずれか1点が必要です。

  1. 個人事業開業届出書(控)のコピー(税務署受付印が押印されたものの)
  2. 青色申告承認申請書(控)のコピー(税務署受付印が押印されたものの)
  3. 確定申告書(控)のコピー(直近の税務署受付印が押印されたものの)
  4. 国税または地方税の領収書または納税証明書の原本またはコピー
    (発行日または領収日より6ヶ月以内のもの)
  5. 個人事業開始申告書(控)のコピー
    (都道府県税事務所や市区町村役場の受付印が押印されたもの)

※1-3について、電子申告を行った場合は受付日や受付番号が確認できるもの

具体的な業務内容が確認できるホームページがない方

以下の中から1-5の中から1点に加え、a・bのいずれか1点が必要です。

  1. 個人事業開業届出書(控)のコピー(税務署受付印が押印されたものの)
  2. 青色申告承認申請書(控)のコピー(税務署受付印が押印されたものの)
  3. 確定申告書(控)のコピー(直近の税務署受付印が押印されたものの)
  4. 国税または地方税の領収書または納税証明書の原本またはコピー
    (発行日または領収日より6ヶ月以内のもの)
  5. 個人事業開始申告書(控)のコピー
    (都道府県税事務所や市区町村役場の受付印が押印されたもの)

※1-3について、電子申告を行った場合は受付日や受付番号が確認できるもの

  1. 各行政機関発行の許認可証(届出、登録などが完了済であることが確認できる許認可証の全ページのコピー(表紙含む))
    ※事業の実施自体に各行政機関等の許認可、届出、登録等が必要な業種の場合
  2. 会社案内、パンフレット、チラシなど(会社概要、取扱商品・事業内容の詳細が確認できる資料(注

いかがでしたでしょうか?

まだ事業用口座をお持ちでない方は是非ジャパンネット銀行をご利用ください。

ビジネスアカウント開設の詳細につては公式サイトにてご確認下さい。