ANAカードには、一般カード、ワイドカード、ワイドゴールドカード、プレミアムカードといったグレードがあります。
それぞれ年会費や特典の内容が異なりますのでそれらの維持費や特典の違いや、実際に使った時を仮定して、どういった利用の際にどのカードを選ぶのがよいのかを検証してみたいと思います。
もくじ
検証対象のANAカード
今回は年会費がお得にできる特典のある、三井住友VISAカードが発行するANAカードの以下の物を検証します。
- ANA VISA 一般カード
- ANA VISAワイドカード
- ANA VISAワイドゴールドカード
- ANA VISAプラチナ プレミアムカード
同じ三井住友VISAカードが発行するANAカードとしては、ANA SuicaカードやANA TOP&ClubQ PASMO マスターカード等もありますが、これらは一般カードに提携先の特典がついたものですので、これについては以下の記事を参考にしてみていただければと思います。
ANA VISAカードのグレードごとの主なスペック比較
ANAカードの各グレードについて、カードごとに違いがあるところを中心に比較して見たのが以下の表です。
グレードが高くなれば特典も付帯する保険も充実はするものの、やはり年会費が高額になりますね。
三井住友VISAカードの場合、リボ払い+利用、WEB明細登録+年6回の請求発生で年会費の割引特典があるとはいえ、ゴールドカードになると、年会費は一般カードよりも約1万円も高くなってしまいます。
※ワイドゴールドカードの初年度年会費はWEB明細登録の特典が適用されないため11,340円(税込)です。
![]() 一般 |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
|
本人年会費(税込) | 2,200円 初年度無料 |
7,975円 | 15,400円 | 88,000円 |
割引後本人年会費(税込) (リボ登録+利用時、WEB明細+年6回請求発生時) |
1,127円 | 6,902円 | 10,450円 | 88,000円 (割引なし) |
家族年会費(税込) | 1,100円 初年度無料 |
1,620円 |
4,400円 | 4,400円 |
割引後家族年会費(税込) (リボ登録+利用時) |
523円 | 1,073円 | 2,750円 | 4,400円 (割引なし) |
10マイルコース移行手数料 (年間・税込) |
6,600円 1P=10M |
無料 1P=10M |
無料 1P=15M |
|
入会・継続時ボーナスマイル | 1,000M | 2,000M | 10,000M | |
搭乗時カード種類別積算率 | 10% | 25% | 50% | |
電子マネー・追加カード | iD・Edy・銀聯 | |||
海外旅行傷害保険 国内航空傷害保険 |
1,000万円 | 5,000万円 | 1億円 | |
国内旅行傷害保険 | なし | 5,000万円 | 1億円 | |
ショッピング補償 | 年間100万円 国内はリボ・3回払以上のみ |
年間300万円 | 年間500万円 | |
ビジネス専用チェックイン | – | ○ | ||
提携ホテル朝食・ウェルカムドリンク | – | ○ | ||
空港免税店 | 5%OFF | 10%OFF | ||
Edyチャージマイル | – | チャージ 200円=1M |
||
プライオリティパス | – | ○ |
ANAカード各グレードの利用金額別 還元率比較
ANAカードの各グレードのカードについて、通常の利用で1,000円=1ポイントと年間利用額に応じてもらえるボーナスポイントで獲得できるマイル数と継続マイルの合計を元に、それぞれのカードの還元率を比較してみます。
実際にはANAカードマイルプラス加盟店やANAマイレージモールやポイントUPモールなどを使えばさらにマイルを効率よく貯めることができますが、話が複雑でわかりにくくなるので、ここではそのあたりは考慮しないで話を進めたいと思います。
フライトを使わない場合の比較(陸マイラーを想定)
ANAのフライトを利用せずにANAカードをお買い物だけで利用した際に獲得したワールドプレゼント(通常ポイント+ステージ適用後のボーナスポイント)を交換したマイル数を1マイル=1.5円として金額換算し、年会費と10マイル移行手数料を差し引いたのが以下の表になります。
ステージが適用されるのは2年目以降ですので、下の表も2年目以降の比較ということになります。
![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
|
本人会員年会費 | 1,127円 | 6,902円 | 10,450円 | 88,000円 |
10マイルコース手数料 | 6,600円 1P=10M |
6,600円 1P=10M |
0円 1P=10M |
0円 1P=15M |
継続時ボーナスマイル | 1,000M | 2,000M | 2,000M | 10,000M |
月10万円(年120万円) | 12,723円 | 8,553円 | 12,360円 | -42,780円 |
月15万円(年180万円) | 22,128円 | 17,958円 | 22,170円 | -28,470円 |
月20万円(年240万円) | 31,533円 | 27,363円 | 31,980円 | -14,160円 |
月30万円(年360万円) | 52,773円 | 48,603円 | 56,460円 | 19,320円 |
月50万円(年600万円) | 92,013円 | 87,843円 | 98,940円 | 79,800円 |
上の表を還元率にしたものが以下の表です。
月利用金額(年利用金額) | ![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
月10万円(年120万円) | 1.06% | 0.71% | 1.03% | -3.57% |
月15万円(年180万円) | 1.23% | 1.00% | 1.23% | -1.58% |
月20万円(年240万円) | 1.31% | 1.14% | 1.33% | -0.59% |
月30万円(年360万円) | 1.47% | 1.35% | 1.57% | 0.54% |
月50万円(年600万円) | 1.53% | 1.46% | 1.65% | 1.33% |
フライトを使わない場合、月10万円程度の利用ならANA VISA一般カードが一番還元率が高く、月15万円以上になるとANA VISAワイドゴールドカードの還元率が高くなるいという結果になりました。
ワイドカードとワイドゴールドでは、ゴールドは10マイル移行手数料が無料、さらに年会費割引特典がリボ払い登録とWEB明細利用がダブルで適用されるため、毎年マイルへの移行を行った場合には、維持費がワイドカードよりも安くなります。
フライトを使わない場合、ゴールドの特典である旅行傷害保険や空港ラウンジ等の旅行でお得になる特典を使う機会がないため、月に15万円未満の利用であれば一般カードで十分という感じですね。
国内旅行を年2回程度フライトを使う場合の比較
次に国内旅行を年2回程度行ったと仮定して比較してみます。
区間基本マイルが東京-沖縄間が984マイル、東京-札幌間が510マイルですので、往復で合計2,988マイル、キリのよいところで3,000マイルとします。
家族会員が獲得したマイルを考慮すると計算が複雑になるため本人会員のみで計算します。
1マイル=1.5円に金額換算し年会費と10マイル移行手数料を差し引いたのが以下の表になります。
![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
|
本人会員年会費 | 1,127円 | 6,902円 | 10,450円 | 88,000円 |
10マイルコース手数料 | 6,600円 1P=10M |
6,600円 1P=10M |
0円 1P=10M |
0円 1P=15M |
継続時ボーナスマイル | 1,000M | 2,000M | 2,000M | 10,000M |
フライトマイル積算率 | 10% | 25% | 25% | 50% |
獲得フライトマイル | 3,300M | 3,750M | 3,750M | 4,500M |
月10万円(年120万円) | 17,673円 | 14,178円 | 17,985円 | -36,030円 |
月15万円(年180万円) | 27,078円 | 23,583円 | 27,795円 | -21,720円 |
月20万円(年240万円) | 36,483円 | 32,988円 | 37,605円 | -7,410円 |
月30万円(年360万円) | 57,723円 | 54,228円 | 62,085円 | 26,070円 |
月50万円(年600万円) | 96,963円 | 93,468円 | 104,565円 | 86,550円 |
上の表を還元率にしたものが以下の表です。
![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
|
月10万円(年120万円) | 1.47% | 1.18% | 1.50% | -3.00% |
月15万円(年180万円) | 1.50% | 1.31% | 1.54% | -1.21% |
月20万円(年240万円) | 1.52% | 1.31% | 1.57% | -0.31% |
月30万円(年360万円) | 1.60% | 1.51% | 1.72% | 0.72% |
月50万円(年600万円) | 1.62% | 1.56% | 1.74% | 1.44% |
国内旅行に年2回程度行った場合、ANA VISAワイドゴールドカードが一番還元率が高いという結果になりました。
フライトマイル積算率の差15%とステージ適用後のボーナスマイル2倍の差が一般カードとの維持費の差を上回っています。
ANA VISAワイドゴールドカードの10マイル移行コースが無料というのがやはり大きいですね。
ANA VISAワイドゴールドカードなら国内主要空港の空港ラウンジも利用できるというメリットもあります。
ANA VISAワイドゴールドカードについてはこちらの記事で紹介していますので是非ご覧ください。
お得な入会キャンペーンの詳細は公式サイトにてご確認いただけます。
海外旅行で年2回程度フライトを使う場合の比較
海外旅行を年2回程度行ったと仮定して比較してみます。
区間基本マイルが東京-パリ間が6,194マイル、東京-ホノルル間が3,831マイルですので、往復で合計2,0050マイル、キリのよいところで20,000マイルとします。
1マイル=1.5円に金額換算し、年会費と10マイル移行手数料を差し引いたのが以下の表になります。
![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
|
本人会員年会費 | 1,127円 | 6,902円 | 10,450円 | 88,000円 |
10マイルコース手数料 | 6,600円 1P=10M |
6,600円 1P=10M |
0円 1P=10M |
0円 1P=15M |
継続時ボーナスマイル | 1,000M | 2,000M | 2,000M | 10,000M |
フライトマイル積算率 | 10% | 25% | 25% | 50% |
獲得フライトマイル | 22,000M | 25,000M | 25,000M | 30,000M |
月10万円(年120万円) | 45,723円 | 46,053円 | 49,860円 | 2,220円 |
月15万円(年180万円) | 55,128円 | 55,458円 | 56,670円 | 16,530円 |
月20万円(年240万円) | 64,533円 | 64,863円 | 69,480円 | 30,840円 |
月30万円(年360万円) | 85,773円 | 86,103円 | 93,960円 | 64,400円 |
月50万円(年600万円) | 125,013円 | 125,343円 | 136,440円 | 124,800円 |
上の表を還元率にしたものが以下の表です。
月利用金額(年利用金額) | ![]() 一般カード |
![]() ワイドカード |
![]() ゴールド |
![]() プラチナ |
月10万円(年120万円) | 3.81% | 3.84% | 4.16% | 0.19% |
月15万円(年180万円) | 3.06% | 3.08% | 3.32% | 0.92% |
月20万円(年240万円) | 2.69% | 2.70% | 2.90% | 1.29% |
月30万円(年360万円) | 2.38% | 2.39% | 2.61% | 1.79% |
月50万円(年600万円) | 2.08% | 2.09% | 2.27% | 2.08% |
海外旅行に年2回程度使った場合は、ANA VISAワイドゴールドカードが一番還元率が高いという結果になりました。
海外旅行に行く機会が多い方は、ANA VISA プラチナ プレミアムカードを利用すると、海外の空港ラウンジ「プライオリティ・パス」のプレステージ会員になれますし、VISAワールドワイドのプラチナ特典も利用でき、満足度では年会費を大きく上回るものになると思いますので、検討してみるのをおすすめします。
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ANAカードのグレードの選び方 まとめ
今回はANAカード利用金額とフライト利用の有無などを元に、どのカードを選ぶのがよいかを検証してみました。
- 主にお買い物でマイルを貯める方、フライトの利用は国内旅行で年に2回程度ならANA VISA一般カード
- 主に国内旅行で年3回以上フライトを利用する方はANA VISAワイドゴールドカード
ちょっとでも節約という方はANA VISA一般カード - 年1回以上海外へのフライトを利用される方はANA VISAワイドゴールドカードか、満足度が高いANA VISAプラチナ プレミアムカード
ANA VISAワイドゴールドカードは10マイル移行コースの年間利用料が無料ですので、結果的にワイドカードよりも維持費が低くでき、特典はワイドカードよりもお得ですし、やはりカードの見た目も高級感がありますし、カードを出した時の対応も違うでしょうから、ANA VISAワイドゴールドカードはおすすめです。

プラチナについては、単純に還元率の比較では年会費がネックになって他のカード程のお得さはありませんが、そもそもそういう目的で持つカードではないでしょうし、プラチナだけの特典で高級レストランが1名無料になったり、最高級のおもてなしが受けられたりとお金では買えない満足度が得られると思います。

ANAカードを利用するなら、いつかは保有してみたいですね。
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