お得なANAカードの選び方、鉄道系の提携先やブランドはどれがお得かを徹底検証

ANAカード 一般カードには、VISA/MASTER、JCBといったブランドの違いの他に、JR東日本のSuica東急電鉄のPASMO東京メトロのPASMOといった鉄道会社が提携しているカードが用意されています。

 

今回はこれらの提携カードと一般カードとの違いについて検証してみようと思います。

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今回比較するANAカードは

今回比較するANAカードはいずれも関東エリアの鉄道会社が提携しているカードです。

比較のため、ANA一般カード(VISA)を加えています。

  1. ANA VISA一般カード
  2. ANA VISA Suicaカード(JR東日本)
  3. ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカード(東急電鉄)
  4. ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)(東京メトロ)

ANA VISA 一般カード ANA VISA Suicaカード  ANA to Me CARD PASMO JCB

各提携先別ANAカードスペック比較

4種類のカードの主なスペックを表にまとめてみました。

ソラチカのみJCBカードの発行、その他は三井住友VISAカードの発行になりますので、それぞれの発行元の共通の特典が使えたりします。

ANA VISA 一般カード
VISA一般
ANA VISA Suicaカード
Suica

TOP&ClubQ
 ANA to Me CARD PASMO JCB
ソラチカ
提携先(ANA以外) JR東日本 東急電鉄 東京メトロ
ブランド VISA VISA MASTER JCB
カード発行元 三井住友VISAカード JCB
本人年会費(税込) 2,200円(初年度無料)
割引後本人年会費(税込)
(リボ登録+利用時)
1,127円 826円 2,200円
(割引なし)
家族年会費(税込) 1,100円
(初年度無料)
設定なし 1,100円
(初年度無料)
割引後家族年会費(税込)
(リボ登録+利用時)
523円 523円 1,100円
(割引なし)
10マイルコース移行手数料
(年間・税込)
6,600円 5,500円
電子マネー・追加カード iD
Edy
銀聯
iD
Suica
PiTaPa
銀聯
iD
PASMO
PiTaPa
銀聯
QUICPay
PASMO
PiTaPa
入会・継続時ボーナスマイル 1,000マイル
搭乗時カード種類別積算率 10%
海外旅行傷害保険
国内航空傷害保険
1,000万円
国内旅行傷害保険 付帯なし
提携先特典 Suicaチャージもポイント(ワールドプレゼント)付与 TOKYU POINTが貯まる
PASMOチャージもポイント(ワールドプレゼント)付与
メトロポイントが貯まる
PASMOチャージもポイント(OkiDokiポイント)付与

提携カードとANA一般カードとの違いは年会費と電子マネー、提携先の特典が付加されるという点です。

一方で入会・継続時マイルや搭乗時ボーナスマイル積算率、保険等については違いはありません。

年会費がお得なANA VISASuicaカードとANA TOP&ClubQ PASMOマスターカード

 

ANA VISA SuicaカードとANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードを発行している三井住友VISAカードには「リボ払い登録+年1回の利用」や「WEB明細登録+年6回以上請求」で年会費が割引になる特典がありますが、ANA 一般カードよりもこの2つのカードの方が安くできます。

マイ・ペイすリボへの登録+利用での年会費割引額がすごいコスパ

割引額 割引後年会費
ANA 一般カード(VISA/MASTER) 975円(税抜) 1,127円(税込)
ANA VISA Suicaカード
ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカード
1,249円(税抜) 826円(税込)

ANA VISA 一般カードとの差は301円もあります。

毎年継続マイルを1,000マイル(1マイル=1.5円換算で1,500円相当)もらうと年会費以上になるため持っているだけでもお得です。

※ただし、2021年2月以降、マイ・ペイすリボの割引適用条件が「リボ払い手数料の支払い」に変更されますので、2021年2月以降はリボは使わないほうが良いかもしれません。

WEB明細登録+年6回以上の請求で500円(税抜)割引については3種類のカードとも共通ですので年会費は同じになります。

ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)は10マイル移行手数料が安い

一方ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)は、JCBカードが発行しているため年会費がお得になる特典はないため2年目以降は2,200円(税込)が毎年かかります。

ただ、10マイルコース移行手数料(年)は5,500円(税込)と他の3枚の6,600円(税込)に比べると1,100円安いため、10マイルコースならトータルで見た時の維持費は同じです。

SuicaユーザーはANA VISA Suicaカード

ANA VISA SuicaカードはSuicaのチャージもポイント(ワールドプレゼント)付与対象となるため、チャージしてSuicaで電車や買い物に利用すればマイルが貯められます。

還元率は1,000円=1ポイント(1ポイント=5円相当、10マイル移行コースなら10マイル相当)です。

JRをだけでなく私鉄もバスもマイル対象にできる

SuicaはJR以外にも私鉄や地下鉄、バスでも使えますので、これらの利用でもマイルが貯められます。

定期代もマイル対象にできる

JRの定期券はビューカード以外のクレジットカードでも購入できますので、ANA VISA Suicaカードでの定期券購入でもマイルが貯められます。

Suica定期券にリンク設定すればオートチャージでマイルが貯められる

ANA VISA SuicaカードにはSuica定期券機能はついていませんが、エキナカATM「VIEW ALTTE」(ビューアルッテ)で他のSuicaカードにリンク設定をすればオートチャージが利用できますので、Suica定期券へのチャージでポイント(ワールドプレゼント)を貯めることができます。

さくま
さくま
Suica定期券をオートチャージにしておけば、改札を通った時に残高が設定額未満なら自動でチャージされますので、残高不足で改札に引っかかることもなくなって便利ですよ。

Suica定期券を利用しているANAマイラーの方にとっては、これがANA VISA Suicaカードの最大のメリットだと思います。

ANA VISA SuicaカードはApplePay対応

applepay-logo

ANA VISA SuicaカードはApple Payに対応していますので、iPhone7やApple Watch Series2以降のFelica(フェリカ)対応機種にカードを登録すれば、iPhoneやApple WatchでiDが使えるようになります。

ANA VISA Suicaカードに付帯しているSuicaは登録できませんが、Suicaアプリケーションを入れればiPhoneでSuicaが使えるようになります。

SuicaアプリケーションにANA VISA Suicaカードを登録すればSuicaへのオートチャージも利用できますので、Suicaでマイルを便利に貯められるようにできます。

ただしANA VISA Suicaカードは国際ブランドがVISAのみとなっているため、ApplePayのウェブ・アプリ決済が利用できませんので、その点だけ注意が必要です。

そのためiPhone6などFelicaが搭載されていない機種にはANA VISA Suicaカードは登録もできません。

PASMOユーザーはTOP&ClubQとソラチカの2枚から選べる

ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードとANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)には共にPASMOが付いていますので、PASMOを使っている方はどちらも選ぶことができます。

東急沿線や東急グループのお店を使う機会がある方はANA TOP&ClubQ PASMOマスターカード

ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードは、TOKYU POINT加盟店(東急百貨店、東急ストア、渋谷ヒカリエ、渋谷109、ShinQなど)では、ワールドプレゼントに加えてTOKYU POINTが貯まります。

東急百貨店なら3~10%還元、東急ストアなら200円(税抜)=1ポイントです。

また東急の電車・バスの乗車や東急線駅構内にある自動販売機や売店でPASMOで支払いをすることでもTOKYU POINTが貯まります。

PASMOのオートチャージでワールドポイントも貯めることができますので、チャージとPASMO利用でそれぞれポイントを貯めることができます。

貯まったTOKYU POINTは、1,000ポイント→750マイルと比較的高いレートで交換できますので、200円(税抜)=1TOKYU POINTの場合マイル還元率は0.357%をチャージで貯めたワールドプレゼントに上乗せすることができます。

ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードもApplePay対応

applepay-logo

ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードもApplePayに対応していますので、iPhone7やApple Watch Series2以降のFelica(フェリカ)対応機種にカードを登録すれば、iPhoneやApple WatchでiDが使えるようになります。

ApplePayはPASMOは対応していませんのでPASMOを登録することはできませんが、そもそもPASMOはモバイル対応がされていないので、これを不便に感じることはないでしょう。

ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードは国際ブランドがMASTERのためApplePayのウェブ・アプリ決済も利用できますので、iPhone6などFelicaが搭載されていない機種にも登録できます。

思わぬところでANA VISA Suicaカードと差がつきましたね。

東京メトロの利用が多い方はANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)

東京メトロの乗車が多い方はソラチカのPASMOを利用すると、定期区間以外の乗車で平日5ポイント、休日15ポイントのメトロポイントが貯まります。

メトロポイントPlus加盟店、駅の売店(METRO’S)や自販機などでPASMO支払にするとメトロポイントが貯まります。

店舗なら200円(税込)=1メトロポイントが、自動販売機なら100円(税込)=1メトロポイントが貯まります。

ソラチカもPASMOのオートチャージはJCBカードのOkiDokiポイント対象ですので、チャージと利用の2重取りができます。

定期券の購入も2重取りの対象にできますので、東京メトロを通勤・通学に利用している方はお得にマイルを貯めることができます。

ソラチカからマイルへの交換レートがすごい

ANAのマイルへの交換レートはTOKYU POINTは1,000ポイント→750マイルと中々ですが、ソラチカはそれを更に上回る、100メトロポイント→90マイルとなっています。

これはANAのマイルに交換できる全てのカードの中で最高の水準です。

ただ、メトロポイントに交換できる他のポイントはどんどん少なくなっており、LINE ポイントも2019年12月27日午後3時で終了すると、残るのは「gooポイント」とレッツエンジョイ東京が運営する「おでかけポイント」ですので、使う機会は少ないかもしれません。

ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)もApplePay対応

applepay-logo

ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)もApplePayに対応していますので、iPhone7やApple Watch Series2以降のFelica(フェリカ)対応機種にカードを登録すれば、iPhoneやApple WatchでiDが使えるようになります。

ApplePayはPASMOは対応していませんのでPASMOを登録することはできませんが、そもそもPASMOはモバイル対応がされていないので、これを不便に感じることはないでしょう。

ソラチカは国際ブランドがJCBのためApplePayのウェブ・アプリ決済も利用できますので、iPhone6などFelicaが搭載されていない機種にも登録できます。

ソラチカについてはこちらの記事で紹介していますのでご確認ください。

ソラチカを含むJCBカードでは2019年12月15日まで最大10,000円キャッシュバックになる「JCBでスマホ決済!全員に20%キャッシュ...

ANAカード(鉄道系カード)はどれを選ぶのがよいか?

こうして比較してみるとどの鉄道系の提携カードも結構魅力的です。

コスパなら三井住友VISAカード

特に、年会費が826円(税込)にできて毎年1,000マイルがもらえるSuicaとTOP&ClubQは使わなくても持っているだけでもお得ですので、ANAカードを複数持ちにするという手もあります。

使う鉄道会社にあわせて選ぶ

やはり普段の使い勝手や定期購入でもお得にできたり、沿線のグループ会社の利用がお得になるので、お住まいの沿線で選ぶのがよいと思います。

  • JR沿線の方は、ANA VISA Suicaカード
  • 東急沿線の方は、ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカード
  • 東京メトロ沿線の方は、ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)

いずれの沿線でもない方はEdyかSuicaの電子マネーで選ぶのも

では、いずれの沿線にも住んでいない方や、主に車で移動していて電車に乗る機会があまりない方は電子マネーで選ぶのも一つの方法です。

ANA VISA一般カードにはEdyが、ANA VISA SuicaカードにはSuicaが付いています。

さらにVISA・MASTERはiDが、JCBカードはQUICPayが利用できます。

Edyなら全国で利用できますし、Edyの利用金額が多い方は、月額300円(税抜)がかかりますが、AMCモバイルプラスを利用するとEdyの利用でマイルが3倍にできますので結構お得です。

ANAマイレージクラブモバイルプラス

ただし本気でEdyをお得にしたい方は、年会費は高額になりますが、JCB ANA JCBワイドゴールドカードやプレミアムカードならEdyへのチャージでマイルを貯めることができるので、こちらも検討するとよいかもしれません。

SuicaやPASMOは電子マネーとしては使える地域が限定されていたり、利用でポイントが貯まるお店はまだまだ少ないこと、事前にチャージが必要なことを考えると、事前のチャージ不要で使えるiDやQUICPayを使う方が便利そうです。

電子マネーとして利用するだけでSuicaやPASMOはあまり魅力はないかもしれませんね。

さいごに

鉄道系のANAカードを利用することで、ANAカードの年会費が安くできたり、提携先のポイントを上乗せできたりと、ANA一般カードを利用するよりも活用方法が広がります。

お住まいの地域や利用する鉄道会社はもちろんのこと、ソラチカのように陸マイラーとしてお得にマイルを貯めることもできたりするので、目的に合わせて上手く選んでみてください。

ANA VISA Suicaカード、ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードは、毎年もらえる継続マイルを考えると年会費を払ってもお得にできたりもしますので、ANAカードの複数持ちという使い方もおすすめです。

ANAカードのお得な入会キャンペーンなどの情報は公式サイトでご確認ください。

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